■2023年版 お盆~迎え火と送り火~
【注】随時改訂あり。
更新日 2023/08/19

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【伊勢白山道の型での迎え火・送り火】

伊勢白山道では、地域を問わず、8月のお盆を霊的に重要視します。7月新盆の地域の方は、無理は不要ですが、できれば8月のお盆に「迎え火と送り火」をすることに意味があります。

⇒基本記事 2017年7月17日
※この記事は2017年のものなので、記事中のお盆期日と、本年のお盆期日が異なる場合があります。
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・2023年は、8/12(土)~8/16(水)が霊的なお盆期間となりますが、16日が新月のため、送り火は15日(火)までに済ませるのが理想です。

■基本

・迎え火送り火は、無理にしないほうが良いです。必須行為というわけではありません。
体調がすぐれない人、心境が落ち着かないように感じる人、大丈夫でしょうか?と聞きたくなる人、なんとなく止めておくほうがいいかなと思う人は、いつも通りの通常の先祖供養だけで御盆を過ごしましょう。
先祖供養の時に「迎え」や「送り」を思えば十分に通じます。

・この迎え火と送り火をする人は、普段から伊勢白山道の線香とヨリシロ霊位による先祖供養を1年以上継続していることが必須条件です(湯気供養では不可)。
この習慣がない状態で、迎え火送り火をしても、無効であり、霊を帰すことが出来ない場合があります。

・迎え火と送り火は、迎えてから送るまでの期間中も、先祖供養をすることが前提です。
また、線香が消えたあとも供養一式を同じ場所に常設していることが前提です。お盆期間中も、供養時以外は寄り代を別の場所に移動させたり片付ける環境では、迎え火送り火は不要です。普段通りの先祖供養のみで問題はありません。

・迎え火と送り火は、「迎え」と「送り」の両方をすることが大事です。
迎え火だけをして送り火をしないのは厳禁です。

・迎え火と送り火をする日も、日々の先祖供養はいつも通りの時間にします。

・地域や家の風習と異なっているためにこの方法に戸惑う人や、霊を怖く思う人、人目が気になる状況では、無理してする必要はありません。
送り火迎え火をしなくても、盆入りの日の先祖供養時に「迎え」を、盆明けの日の先祖供養時に「送り」を心の中で思うだけで先祖霊には届きます。

・家の中で、迎え火送り火の型を行うことは不要です。
天気状況で送り火ができなさそうな時は、無理に迎え火はせずに、先祖供養の時に「迎え」や「送り」を心の中で思えば充分です。

・家族や周囲の反対がなければ、風習の方法とあわせて、伊勢白山道の型の迎え火と送り火をするのもよいです(寄り代の常設と供養は必須)。

・墓地での迎え火は厳禁です。基本的に玄関前以外の屋外では禁止です。
例外として、地域の風習で毎年墓地から迎えている場合は、慣わし通りにおこなうのは構いませんが、個人的レベルのことで墓地から迎え火送り火をすることは厳禁です。

・2016年以前にブログ内で書かれていた伊勢白山道式の方法で迎え火送り火をしていた人は、最新の方法に切り替えてください。最新の方法でできる状況が整っていないと(不在期間が長い・ヨリシロを常設していないなど)、霊的に不安定になりかねないからです。

・お彼岸は「迎え火と送り火」は特にしなくてよいですが、するとしても「送り火」だけでよいです。迎え火は不要です。


■唱える口上の注意点

・迎えも送りも必ず「縁ある」を付けてください。
屋外には無縁霊も多いため、迎えの時は、ご先祖様にもあえて「縁ある」を付け、『縁あるご先祖様の皆みな様』と呼びかけます。
送る時は、先祖霊と共に、本来家の中に居るべきではない霊も一緒に送り出すため、「ご先祖様」はつけずに『縁ある霊の方々』とします。


■日時・期間

・2023年は、8/12迎え火~8/15送り火を理想とします。
迎え火と送り火の両方を同じ場所でおこなうのが大事です。

・迎え火の許容期間
(8/11~8/13)

・送り火の許容期間
(8/14~8/16)
※8/15迄が理想ですが16日がダメというわけではありません。15日は月の引力の影響を受けずに普通に帰れますが、16日は霊的豪雨の中で帰ることになります。16日しか送り火できない人で、そのことが気になってしまうなら、迎え火送り火も無理はやめましょう。
迎え火をしたなら16日でも送り火を必ずしましょう。迎え火だけして送り火をしないのは厳禁です。

・同じ日に迎えて送るのは意味がありません。
・迎え火から送り火までは3日間以上の期間があるのが理想です。

【○例】
8/13迎え火~8/15送り火
→OK。

【×例】
8/13送り火 →これは送りには早すぎです。
8/15迎え火 →これは迎えには遅いです。

・期間中、不在期間が長く、普段通りの先祖供養がないまま、迎え火と送り火だけをするのはいけません。先祖霊はおもてなし(先祖供養)を受けることで癒されるので、先祖霊が戻ってきている間も線香の供養を提供することが大事です。ヨリシロ霊位も常に出しておきましょう。寄り代を片付けたり移動させる環境では、迎え火送り火は不要です。
在宅期間が数日あり、自宅での供養がある程度できるなら、途中で外泊期間が多少あっても問題ありません。

【○例】
8/12 迎え火
8/12~13 在宅して供養
8/14 外泊
8/15 送り火

【×例】
8/12 迎え火
8/13~15 外泊
8/16 送り火

・時間の理想は日没頃で、夜23時までならOKです。深夜帯は避けましょう。日没時間は厳密にならなくて良いです。日没頃にできずに、昼間(明るいうち)か夜間(暗くなっている)で迷う場合は、許容期間内の夜間を優先することを参考に。海外在住者は現地時間を基準にします。

・迎え火送り火をする日も、日々の先祖供養はいつも通りの時間にします。 いつも午前中に先祖供養している人は、午前中に先祖供養をし、その日の日没以降に改めて、迎え火送り火をすることになります。
日々の先祖供養を夜間にしている人は、迎え火送り火と兼ねても構いません。

【例】
迎え火を、12日昼か13日夜で迷うなら、13日夜に。
送り火を、14日夜か15日昼で迷うなら、14日夜に。

・日にちで迷う場合、許容期日内の夜間におこなうことを優先した上で、霊が長い間滞在できる期日を選べばよいです。ただし今年は15日までに送り火を済ますのが理想です。


15日は不在にするため、送り火を14日夜か16日夜で迷うなら、14日夜に。


■「迎え火」「送り火」は同じ場所で

【○例】
迎え火をマンションのベランダ→送り火もマンションベランダ

迎え火を自宅→送り火も自宅

【×例】
迎え火は玄関→送り火はベランダ

迎え火は自宅→送り火は実家で
など。

・場所の適性は
玄関外>ベランダ です。
窓では先祖に失礼です。そこまでして おこなう必要はありません。

・墓地から線香で迎えてそのまま家の中に入るのは厳禁です。玄関外でのお迎えが丁度よいです。
ただ、地域の風習として毎年行っている場合のみ、風習に合わせて行なってもよいです。日頃から先祖供養をしていれば、心配はありません。地域の慣習のない人が個人的に墓地から迎え火をするのは厳禁です。

・「玄関の外」とは、文字どおり玄関のすぐ外です。
敷地の入り口に門扉やアプローチ、ポーチなどがある場合、門扉ではなく、住宅の出入口玄関ドアのすぐ外でしましょう。

・マンションなどの共同住宅の場合、建物全体の出入り口ではなく、供養者の自宅玄関を基準にします。マンションの霊ではなく「供養者の先祖霊」を迎えて送るからです。
自宅前の共用廊下が、直接外気に開放されている外廊下の場合は、自宅玄関前の外廊下でします。
自宅前の共用廊下が、建物の中にある内廊下の場合は、ベランダでします。

・注連縄を玄関の外やベランダ外側に取り付けている場合、可能なら、注連縄から1m~以上離れた場所で迎え火送り火をするのが良いですが、住宅事情で1mもない所でおこなっても問題はありません。
また、線香を持って注連縄の真下をくぐるのも、問題ありません。線香に乗っている先祖霊は家の中に入ることができます。


■線香

・線香の長さは、普通の長さ以上あればよいです。長寸もOKです。短寸は不向きです。

・迎え火と送り火で、線香の長さが違うもの(迎え火で長寸、送り火で普通寸)でも問題ありませんが、理想は同じ長さです。

・線香を手に持って移動する際は、燃焼中の線香で火傷しないように注意しましょう。移動中の灰のこぼれ落ちにも気を付けましょう。受け皿を手にして移動するのもよいです。

・「線香の点火、線香に火をつける」とは、炎をすぐに消すものの、線香本体は灯って煙が出ている状態にすることです。炎をあげている状態では使用しません(先祖供養と同様)。
[参考写真]⇒燃焼中の線香


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■迎え火の手順■
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[1]玄関の外で、線香3本に点火

[2]「縁あるご先祖様の皆みな様、どうぞ家にお入りください」と発声するか心で思う(この時に先祖霊が線香に乗る)

[3]燃焼中の線香を持ったまま、家の中に入り、日々先祖供養している場所まで移動する(これで外から先祖霊が寄り代まで誘導される)

[4]手にしている線香を、いつもの先祖供養の時と同じように立てて供養する(お盆は特に全体への供養が大事。細かな指定は不要)

■「迎え火」細々

・玄関外で線香に火をつけて「迎え」を発声するか心で思った後は、家の中に入り、ドアもすぐに閉めてよいです。線香の火に先祖霊が乗っているのですぐに閉めても問題ありません。

・迎え火の際に、唱える口上を間違えた、風で線香が途中で消えたなど、多少のハプニングがあっても問題ありません。迎え火をやり直したりしなくても大丈夫です。後日送り火をきちんとすれば問題はありません。

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■送り火の手順■
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[1]先祖供養の場所で、線香3本に点火して手に持つ(先祖霊ほか諸霊が線香に乗る)

[2]燃焼中の線香を手にしたまま、迎え火をした場所まで移動する(霊達が外へ誘導される)

[3]「縁ある霊の方々、どうぞお帰りください。ありがとうございました」と発声するか心で思う(この時に霊達は線香から離れて帰る)

[4]線香を地面か皿に横たえて消さずに放置。砂地なら立てて放置もOK。マンションなどの共用廊下で、燃焼中の線香を放置できない場合は、数分間眺めたあと水につけて消火し、残線香を1時間ほど廊下に放置

[5]翌朝、燃え残り線香や灰を破棄。マンションなどの廊下では、1時間ほど置いたあとに破棄

■「送り火」細々

・送り火で、先祖供養や床供養の香炉を外に持ち出すのは厳禁です。外で地面に線香を横にして置けば十分です。

・線香を寝かすのにトレーなどを使いたい場合、アルミホイルのようにそのまま外で破棄できる物を使うとよいです。小石を置くなどして風で飛ばされないようにしましょう。

・耐熱皿や灰皿など破棄できない物を使用する場合は、なるべく送り火専用にして家の中に入れないようにします。あとで家の中に入れたり、別の用途で使う場合は、塩水で洗浄してからにしましょう。

・燃焼中の「送り火」を、再び家の中に入れてはいけません。(例:一旦外にでたものの、念のためやり直そうとし、送り火の線香を消さずに手に持ったまま家の中に戻る…など)

・植え込みに送り火の線香を立てるのは、火災の危険があるのでいけません。地面か耐熱皿に寝かせましょう。

・送り火は、迎え火と同じ場所に置いて自然に消えるまで放置すればよいです。

・玄関外に出て「送り」を発声するか心中で思ったあとは、線香がほとんど燃えずに残っても、問題はありません。「送り」を念じた時点で送り出せているので再点火は不要です。燃え残りはその場に翌朝まで放置して、破棄してよいです。

・線香を放置せずに途中で消火する場合、線香を手にして送りの言葉を発声するか心中で思えば、すぐに消してもかまいません。思った時点で届くからです。

・送り火をすぐに消火する場合は、必ず水につけて完全に消火しましょう。

・残線香は家の中に入れずに、外のゴミ箱に廃棄するのが理想です。
ゴミ箱が家の中にしかない場合や、マンションなどで廊下に放置できない場合は、残線香を外に1時間ほどおいてから、家の中・玄関内のゴミ箱に入れてもよいです。

・迎え火をきちんとできていたか不明でも、送り火をすることで霊的なことはカバーされます。迎え火が曖昧だった場合は、送り火をしておけば問題ありません。

・迎え火ができなくても、送り火だけをするのは良いです。ただし、これも普段から先祖供養の習慣があり、寄り代を常設している自宅から送り出しましょう。帰省先など普段いない場所で、送り火だけをするのはダメです。

【○例】
迎え火と送り火 ともにする(基本はこれ)
迎え火は無いが、送り火だけをする(可)

【×例】
迎え火だけをして、送り火は無し(迎えたなら必ず送りの型をしましょう)


■その他

・ロウソクは火災と霊的にも危険があるため使わないほうがよいです。

・お盆の期間は、供養以外の用途で火を扱うもの(キャンドル・花火・蚊取り線香など)も、霊を刺激します。蚊取り線香などを使うのは問題ありませんが、ベランダや屋外で点火した火の気のものは家の中に戻さずに、外で完全に燃焼させましょう。燃えカス、燃え残りも外で処分しましょう。

・火の気(キャンドル・花火・蚊取り線香など)は霊を刺激しますが、外でそれらをしただけでは、先祖への迎え火送り火の代わりにはなりません。花火などの「ついで」ではなく、線香を供養のためだけに用意し、迎え火送り火の型をすることで、先祖霊への捧げものとなります。

・伊勢白山道では、お盆でも基本的に供え物をする必要はありません。
普段から供え物の習慣があれば、風習に倣って供えても構いません。
食べ物の供え物は破棄が理想です。あとで頂く場合は、供えた瞬間に役目を果たすのですぐに下げます。時間をおくとしても15分以内に下げましょう(線香が燃焼中でも)。

・お盆期間も床供養をしてよいです。むしろお盆に床供養は適しています。お盆だからといって、普段はしない何か(供え物など)を床供養で特別にする必要はありません。線香の煙が一番の供物になります。基本どおりが最善です。改めて床供養の記事('14/12/28)をよく読み返し、基本、要点、注意点を確認してから供養しましょう。

・お盆期間中は、先祖供養、床供養ともに通常より供養回数を多くしてよいですが、1日の回数は2回までです。
普段よりも回数を増やす人は、いつも以上にまめに火の安全を確認するようにしましょう。まめな確認ができない人は通常通りの回数がよいです。

・海外在住者は、内政が不安定な地域では、迎え火送り火はしないほうがよいです。その国での宗教観や土着の信仰にも注意しましょう。海外でする場合の時刻は、現地での日没頃でよいです。


◆番外編◆
呼ばれる霊の立場で考えてみる
(「⇒」以降は、とある先祖霊が答えています)

・期間中も線香による供養と、寄り代の常設が必須ですか?
⇒慣れない遠方から呼ばれて還ってきたのに、食事(線香)なし、椅子や布団(依り代の常設)なしなら呼ばないでー

・日頃から先祖供養の習慣が必要?
⇒呼んだくせに、もてなし(線香の供養)がド素人って、どうなん!?日頃から練習しといてよ~
あと、お盆だけやっと戻ってくるから、普段の家に慣れてないんですよ~その家のことを知っているベテラン先祖霊(平時から供養を受けている先祖霊)もいると安心です。

・風習に倣っておけばよいのは?
⇒生きてた時は自分もその方法でしてたから、「あ、コレだ」ってわかりやすいんです。

・家族や周囲の目が気になる時はしなくてよい?
⇒せっかく呼ばれて帰ってくるんだから、呼んだ人ひとりだけじゃなくて、他の家族にも一緒に歓迎してもらいたいです。変な目で見られるのも居心地が悪いですし。

・遅い迎え火ならしないほうがよいのは?
⇒他のみんなは霊界に帰る流れができている中で、逆走しろってことですよね?これはキツイですよ。しかもあの世に戻れなくなるかもしれないし。

・迎え火をしたら送り火も必須なのは?
⇒そちらが呼んだんですから、扉が開いているうちにちゃんと帰してください~

・迎え火も送り火も、昼間よりも夕方か夜間がいい?
⇒暗めで不安定なこの空気のときが、この霊体には動きやすいもんで…。

・迎え火も送り火も同じ場所じゃないとダメ?
⇒基本この世に不慣れなので、場所が同じじゃないと迷うんです。

・送り火を再び家の中に入れたら、どうなるの?
⇒ええっ、帰してもらえないの?また戻されるの?ってなります。
あと、部外者の霊が隙を狙って家に入ることもあるんです。

・送り火の燃え残りをすぐに家の中に入れてはいけない理由
⇒燃焼後すぐは、まだ残存磁気があるので、自分も家の中に引っ張られてしまうんです。

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